50代、おばちゃん福祉職員の雑記帳

福祉の仕事に携わってまだ3年、面白いこと難しいこと、まだまだいっぱいです。

映画鑑賞「こはく」

久しぶりの青空。

飛行機が二機、縦に並んで飛んでいきました。

 

さて、今日は仕事が休みなので洗濯のあとはアマプラです。

「こはく」を観ました。

2019年の作品のようで、主演は井浦新と大橋彰(アキラ100%)さんですね。

ざっくり言うと、幼少期に別れた父を兄弟で探すというお話です。

家族というものは人間関係を築く土台となるもので、ここでつまずいてしまっている家庭に育つと、大人になってからもうまく他人との関係が結べなかったり、修復の仕方が分からなかったりします。

主人公亮太も、表面的には肩書もしっかりしている信頼のおける人であるけれども、内奥には不安と苦悩があり、その懊悩を周りには気づかせないよう妻や母に優しく接します。井浦さんの、すこし陰りのある微笑みはその心情を見事に表現していました。

また、まったく期待していなかった大橋彰さんも、戸惑いや困惑、狼狽やしらばっくれようとする心の内を丁寧に演技していて、自然に笑えて自然に泣けました。

全体的に、登場人物がみな優しく描かれていることが好印象でした。

特に、お母さんが誰も恨まず憎まず、からりと現実を受け止めているところが私は好きです。

ラストは泣きました。

 

この映画は、両親が揃い家族仲良くなんの不足もない家庭環境に育った人にとっては、つまんねーなーと感じるかもしれません。しかし痛みをかかえながら生きてきた人にとっては、心にしみる一本になるのではないかと思います。

 

お時間がありましたら、どうぞ。