50代、おばちゃん福祉職員の雑記帳

福祉の仕事に携わってまだ3年、面白いこと難しいこと、まだまだいっぱいです。

夢を持てない日本の子どもたち

ネットニュースを流し読みしていたら「夢を持てない日本の子どもたち」という経済産業省の記事が出ていました。

 

9月は忙しすぎてブログ投稿する余裕もなかったのですが、この記事を読んで、久々に心動きました。

 

世界の子どもたちは約80~90%が夢をもっているらしいのですが、(どうやって統計取ったんでしょうね(笑))日本の子どもたちは60%であったということらしいのです。

その低い数字は、「子どもに失敗、ミスを許さない」など、子どもたちの意見や気持ちを聞かずに一方的に指示命令する指導者たちの抑圧による恐怖学習が影響していると分析しています。

私も何十年と同じ思いを抱きながら子どもたちを見てきました。

子どもたちは、素直でおとなしく、良く言いつけを守り、我慢強く真面目です。

そんな子どもたちをガンガン怒鳴って、長い長い説教をする。

これでいいのだろうか。

その姿にいつも違和感を持っていました。

「褒めるとつけあがる」

「調子にのる」

そうだろうか。そうやって生意気な態度にならないようにねじ伏せるやり方で、いいのだろうか。

若かった私には、それをはねのけて否を唱える勇気も知識もありませんでした。

しかし、年老いて、今、若い世代と仕事を一緒にしていて感じます。

自分の意見、信念をもって仕事に臨んでいる人が少ないなあ、と。

上司や、地位ある人に指示してもらうこと、支配してもらうことで、出すぎない釘のような失敗しない程度の責任のない仕事をする人が多いなと。

 

これはやはり、挑戦するエネルギー、意欲を摘み取られた子ども時代を過ごしてきたためなのではないかと思うわけです。

 

若い同僚たちから、

「凛さんは好きなことをしていていいですね」

と、言われ、

「え?どうして自分がやりたいことをしないの?」

と、逆に聞いたことがあります。

すると、お金がないから、と、時間がないから、と答えが返ってきました。

「お金がかからない方法と時間をかけなくてもできる方法を探したらいいんじゃないの?」

と、即座に返したら、とてもヘンな顔で首をかしげていました。

夢は、たとえ叶わなくても実現するためにどんな方法がありえるのか、完全でなくても、目指す目標の近いところまで行けそうな手段を見つけられたら、それはそれで面白い人生だと思うのです。

パイロットになりたかった、とか、医者になりたかった、とか、いいじゃないですか。そう思い描いて、なれなかったら、意味がないことでしょうか?

最初から、見てはいけない夢だったのだと言いますか?

 

親は子どもに安全で無難な人生を送ってほしいと願うものです。

私の親も、私自身もそうでした。

何を選択しようがリスクのない選択などありません。

なのに。

あれは危ないからやめた方がいい、これもよした方がいい、自分のスキルでできることをやりなさい。

気がついたら否定的なことばかり挙げて八方ふさがり。

そんな風になりがちです。

知らず知らずに。

日本の引きこもりの人数はついに100万人となりました。

 

もう一度人生をやり直せるなら、

「ミスを許さない」という土台から変えて、

「ミスしていいから、どんどんチャレンジしてみなさい」

と言ってあげられるような親になりたい、と思うのです。

 

これから子育てにかかわる人たちは、後悔のないように、子どもたちを受け止めてあげてください。